障害福祉基本方針と第8期障害福祉計画
第8期障害福祉計画及び第4期障害児福祉計画に係る基本指針は、令和8年3月31日に告示され、計画期間は令和9年4月~令和12年3月とされています。
基本方針で示された見直された主な項目は次のとおりです。
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①入所等から地域生活への移行、地域生活の継続の支援
・様々なデータを活用した地域移行者数の把握
・希望する地域生活の支援に向けた支援体制確保の重要性を記載
・施設整備と計画に定める入所者数の削減目標の達成との整合
・入所施設における居室の個室化等の推進
②精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築
・システムの理念の明確化と実現に向けた、市町村における相談及び援助の体制整備や、それに対する都道府県における体制整備
③福祉施設から一般就労への移行等
・就労選択支援の積極的な利用を促すための体制確保の推進
・就労選択支援事業所の設置、利用者数に関する成果目標の新設
④障害児支援の提供体制の整備等
・地域支援体制の構築に係る成果目標について、4つの中核機能の確保を行うよう見直し
・インクルージョン推進の協議の場の設置に係る成果目標の新設
・のぞまないセルフプランの解消を目指しつつ、関係機関との連携体制を確保した上での伴走的な相談支援体制の確保に関する成果目標の新設
・強度行動障害の状態にある児への支援ニーズの把握及び支援体制の整備に関する成果目標の新設
⑤地域における相談支援体制の充実強化
・基幹相談支援センターの設置のより一層の推進
・のぞまないセルフプランの解消に向けた取組の推進
・医療分野等との連携、ピアサポート等の重要性を記載・協議会に障害当事者が参画することの重要性を記載
⑥障害福祉人材の確保・定着、当事者視点に立ったケアの充実のための生産性の向上
・介護テクノロジーの導入促進などによる間接業務の効率化と直接処遇業務の負担軽減
・質の向上の推進
・人材確保や当事者視点に立ったケアの充実のための生産性向上の支援体制の整備に向けた成果目標の新設
・障害当事者が研修に関わることの重要性を記載
⑦障害福祉サービスの質の確保等
・就労系サービスやグループホーム等の質の確保について、ガイドラインなどを踏まえた取組の重要性を記載
・障害福祉サービス等情報公表制度の公表率等に関する成果目標の新設
・障害福祉分野における運営指導・監査の重要性を記載
・障害児支援における人材育成の重要性を記載
⑧きめ細かい地域ニーズを踏まえた支援体制の整備
・様々な障害特性に応じたサービス提供体制の整備や専門人材の確保・育成等の重要性を記載
・意見申出制度の積極的な活用を念頭に入れた計画の検討
・意思疎通支援従事者の養成・派遣体制の整備、幅広い年齢層の支援者の養成、指導者の養成の促進に向けた取組の重要性を記載
・障害当事者に対するICT機器の利用支援に向けた取組の重要性を記載
⑨高次脳機能障害者に対する支援
・高次脳機能障害者支援法成立を踏まえ、高次脳機能障害について、相談支援体制の充実、専門的な医療機関の確保、地域協議会設置の重要性を記載
⑩人口減少地域におけるサービスの維持・確保
・ 中山間・人口減少地域におけるサービス提供体制の維持・確保の重要性を記載
⑪「地域共生社会」の実現に向けた取組
・地域共生社会の実現に向けたより一層の取組の推進
⑫住宅セーフティネット制度との連携
・住宅セーフティネット法に基づく賃貸住宅供給促進計画との調和や、住宅 担当部局や居住支援協議会等との連携
⑬地域差の是正・指定の在り方等
・地域差の是正に向けたサービス見込量の算出方法
・サービス利用者割合の多い自治体におけるいわゆる総量規制や意見申出制度の活用の要請
・重度障害者(強度行動障害の状態にある者や高次脳機能障害を有する障害児者、医療的ケアを必要とする児者等)について個別の利用者数の見込み を設定するよう努める
⑭障害者等に対する虐待の防止等
・自治体における調査の徹底と体制整備の強化、重篤事例等の検証のより一層の推進
・ガイドラインを踏まえた、意思決定支援の一層の推進
・希望する生活の実現に向けた母子保健・児童福祉の関係機関との連携
⑮スポーツ・健康増進活動による社会参加等の促進
・スポーツ・健康増進活動を通じて社会参加するとともに共生社会の実現を目指すことの重要性を記載
⑯災害時における障害福祉サービス提供の確保
・災害対策基本法等の改正を踏まえた、防災部局や職能団体等との連携
・施設・事業所等の耐災害性強化対策の必要性を記載
成果目標の新設がかなり多くなっていますが、それらを含めて成果目標において【新規】項目とされているのは次のとおりです。
・精神病床への30日以上の再入院率:退院後90日時点10.3%以下、退院後180日時点17.4%以下、退院後365日時点25.7%以下
・心のサポーター数:令和15年度末までに100万人以上
・K6により住民のこころの状態を把握
・協議会設置圏域ごとに就労選択支援事業所を設置。令和11年度の就労選択支援利用者を82,000人以上
・4つの中核機能を確保:各市町村又は圏域、インクルージョン推進のための協議の場の設置:各都道府県・各市町村又は圏域
・障害児等への伴走的な相談支援体制の構築及び連携体制の確保:各市町村又は圏域
・強度行動障害の状態にある児に関する支援ニーズを把握及び支援体制の整備:各都道府県(必要に応じて政令市)
・相談支援体制の地域診断を行った上で体制の強化を図ることにより、令和 11年度末までに、のぞまないセルフプランの件数をゼロとする
・人材確保や生産性向上に関するワンストップ窓口の設置
・生産性向上等に向けた関係者の連携を図る協議会の設置
・各都道府県等の障害福祉サービス等情報公表制度における管内事業所の公表率及び更新率(毎年度1回)を100%とする
全体的に成果目標のアップや新たな成果目標の新設が図られていることから、障がい者福祉政策の社会への浸透・促進が一層図られていることが分かります。
そのために考えられるありとあらゆるサポート体制も充実されています。
これらは報酬の算定にも影響されることは安易に想像できると考えられます。
今後、運営指導や監査、指定権者からの確認に機会が増えてくるとは思いますが、障害者総合支援法の目的・趣旨を的確に理解し誠実に運営し、様々な事象を適正に記録していれば、特に問題となるようなことはないと考えます。
ただ、国からの複雑で詳細なルールを正確に理解し対応する体制に応じて必要な部分に限って専門家に意見を聞くことは有効だとは思います。







